(2007年) 平成19年7月4日(水)
次期固定翼哨戒機(P−X)並びに次期輸送機(C-X)の
ロールアウト式に参加して




本日、川崎重工岐阜工場にて、P-X並びにC-Xのロールアウト式が行われた(総勢700名が参加)。私にとっては初めての経験だったので、是非出席したいと、東京から日帰りでロールアウト式に参加した。P-Xは、4発の国産エンジンを積んだ、極めて能力の高い哨戒機であり、また、C-Xは、これまでのC-1やC-130に比べて極めて足の長い輸送機である。川崎重工を中心として、石川島播磨重工・三菱重工・島津製作所・NEC・富士通などの日本の会社が協力して作り上げた傑作である。さらに特筆すべきは、この2機の航空機が共同開発および共用化によって、効率化をするとともにコストダウンを図っていることである。これは社会でも初めての作業ではなかろうか。

私は、式典で次のようにご挨拶申し上げた。

「私が防衛庁長官をしていた平成17年の秋、パキスタンで大地震が発生した。直ちにC-130輸送機4機を含む海外緊急援助隊を派遣することを政府として決定したが、問題は、イスラマバードへ行くのに、事務方で作ってきた計画では3泊4日となっていたことである。私は直ちに”緊急援助なのであるからイスラマバード到着のタイミングを早くできないか再検討してほしい”と指示した。厳しい検討ではあったが、2泊3日のスケジュールとして直ちに計画を変更してくれた。

今思えば、C-Xがもっと早く開発されていれば、2泊3日と言わず1日でイスラマバードで緊急派遣隊は到着できた、と残念な思いであった。

災害等において、自衛隊が海外で活躍することは国際的に高く評価されている。私の在任中、イラクはもとよりプーケット沖の津波、カムチャッカ沖のロシアの潜水艦の事故などにおいて、いち早く自衛隊が行動をおこした。そのたびごとに、相手国の国防大臣から私に直接電話で感謝の意が伝えられた。私は感謝の電話をとるたびに、自衛隊を誇りに思い、かかる信頼関係が日本の平和と安全に繋がっているのだとの思いを強くした。

またP-Xも技術の粋を尽くしたものであり、国産エンジンを搭載した性能の高い次期哨戒機である。

このようなP-XならびにC-Xという偉業を成し遂げた川崎重工をヘッドとするチームジャパンに心から敬意を表したい。

P-XならびにC-Xが、自衛隊員のヒューマンパワー(人間力)と相俟って、国際社会における日本への信頼感が益々高まると同時に、日本の平和と安全の礎となることを心から期待している。」


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