(2005年) 平成17年1月2日(月)
酉年 ―新しい時代の「トキ」の声をあげよう!

あけましておめでとうございます。

新しい年は「酉」年です。動物で言えば、鶏の年であり、オンドリであれば「トキ」の声をあげる年でもあります。戦後六十年、新生日本も還暦を迎えることになりました。

おそらく、今から十年から二十年経って、歴史を振り返ることになれば、日本にとっても、今年は大きな分岐点になった年であったということに気づくのではないかと思います。だからこそ、日本人が力をあわせて新しい時代づくりのため「トキ」の声をあげなければならない、と私は痛切に感じております。


日本の屋台骨を改革しよう


政治家として取り組むべき仕事には、「社会保障」や「安全保障」があります。私は、昨年の前半には、自民党の年金制度調査会長として年金改革を成し遂げ、後半からは防衛庁長官として「安全保障」に真剣に取り組んでいます。国民のみなさまに安全や安心をお届けするのは、政治の基本でありますから、「社会保障」や「安全保障」の仕事ができるのは男冥利に尽きると思います。しかし、社会保障も安全保障も抜本的に考え直さなければならない時が来ております。

人を愛する心を育もう

例えば、年金です。この問題の基本は人口問題です。今、カネ、モノ、情報、そしてヒトも移動が自由になってきておりますから、人口の規模がそのまま経済の規模に跳ね返ってくる時代は目の前に来ています。人口問題は、日本の経済と年金との双方に影響を及ぼしてきます。この問題に対処するには、様々なことがあろうかと考えます。基本は、「教育」だと思います。人を愛する心、家族を愛する心、ふるさとを愛する心、を育む教育が一番です。また、消費税の引き上げについても十分議論をしなければなりません。

自利利他

安全保障の分野では、これまでの日本のように自分ひとりの安全を考えていたのでは、日本は世界の中でも忘れられた存在になるのみならず、自分の国の安全すら守れません。世界の平和と安全は、日本の平和と安全なのです。このような考え方の上に立って、日本は国連安保理常任理事国を目指すべきでしょう。

昨年末、タイを中心に起った津波の救援活動について、私は、このような考えから、防衛庁に対して、積極的に救援活動を行うよう指示しました。お釈迦様の言葉に、「自利利他」というのがあります。他人の利益のために働けば、自分の利益となって跳ね返ってくる、とも解釈できます。国際社会はまさに「自利利他」です。これまでのように外国の救援にあたることは、貢献である、などとは陳腐なクリーシェにしかすぎません。

透明性が保障されるシステムを作ろう

経済の世界でも、もう何年も前から改革が叫ばれていますが、いまだ道半ばです。経済構造改革とは、一口で言えば、カネが最も効率的に回転するシステムをつくること、だと信じます。そのために、一番大切なことは透明性の確保できるシステムをつくることです。予算は、どのようにして配分されるのか。また支出の面でも、全てが透明であれば、無駄遣いはできません。

消費税を真剣に!

そして、前述したように、新しい時代の社会保障を確実なものにしていくためには、消費税の問題は避けて通れません。もちろん、消費税引き上げの場合には、食料品、教育費については、特別の配慮を払う必要があります。インボイス方式を導入して、現行水準よりも低い水準すら考えてよいのではないでしょうか。

基本的・長期的・国際的に考える

新しい年、トリ年に、新しい時代に向けて、大きな「トキ」の声をあげることが必須です。戦後、日本が生まれ変わって六十年。還暦の年を迎えております。今、また新たな時代に向けて生まれ変わらなければなりません。さもなければ、今から六十年後の日本は見る影も無い国となってしまうのではないでしょうか。今年こそ、全てのことにつき、@基本的に考える。A長期的に考える。B国際的に考えていく、ことが必要ではないか。私は、気持ちを新たにして政治に真正面からぶつかって参ります。

本年も、よろしくご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

大野よしのり


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